HOME CULTURE & LIFE COLUMN 連載10 それぞれの場所で植物と繋がること
八ヶ岳に自生する薬草ともっと仲良くなって、共に暮らしていくための読み物です。

年末は東京に帰省していました。

八ヶ岳の麓に住み、植物と繋がって生きることの素晴らしさを日々感じてはいますが、完璧な自然の中に身を置かなければ植物と繋がれないかというと、そうではないと思っています。

都会でも植物はそこら中で生きていて、そこに意識を向けるだけで繋がることができます。

そして、いちど植物と繋がる感じを体験すれば、たとえ満員電車の中にいても、その感じを思い出すだけでいつでも繋がれます。

植物の持つ「感じ」というのは、実はそこかしこに漂っていて、そこにアクセスできるかどうかは自分の意識の向け方次第だと思うのです。

都会からの移住者の多いここ八ヶ岳。

今回は敢えて都会で体感しやすい、植物と繋がる方法をいくつかご紹介したいと思います。

その① 下を見る

サザンカ

都会にもたくさん植物は生きています。

アスファルトの隙間。

ハルジオンロゼット

よく「過酷な環境に耐えてアスファルトの隙間から生えている」と表現されることもありますが、私がアスファルトの隙間に生える植物から感じるものは、全然「耐えてる」感じはしないです。

なんというか、植物はもっと飄々としていて、そこに生きていること自体、「別に」という感じです。これは山頂に生えている高山植物も都会のアスファルトの隙間に生きる植物も同じです。彼らに悲壮感はありません。

人は植物に自分を投影して意味づけをしているだけで、植物の「別に」という感じが、私は何とも好きです。

その② 上を見る

写真は下を見ていますが(笑)

高い樹木の上の方に、季節ごとの面白さがあったりします。

人に気付かれない場所で展開されている植物の物語が面白いです。

人にとって香りのよい花も、その花は、当たり前だけど特別に人にだけ意識を向けているわけではないんだよな~とか思いながら歩いていると、自分と全く別の世界を生きている生き物がいるんだなあと思ったり、とにかく楽しいです。

その③ 触る

私は八ヶ岳にいても東京にいても、いつでも植物を触りまくっています(笑)

手の平で触る、手の甲で触る、葉の表を触る、葉の裏を触る、とにかく気の向くままに触りまくります(笑)

植物の持つ「感じ」を強く感じるのに、一番手っ取り早いです。

その④ 嗅ぐ

いつでも植物の香りを嗅ぎまくっています(笑)
お花はそのまま。

ヘリオトロープ

ヒメツルソバ

葉は一度手でクシュクシュっと繊維を壊してから。

枝が落ちていたら、少し折って香りを嗅いでみます。

生の植物、枯れた植物。
樹木は表皮の外側の香りと、表皮の裂け目に鼻を入れたときの香りが驚くほど違って、内側の香りの方がその樹木の本質に近づけた感じがします。

その⑤ 聴く

マンホールに近づくと、水の音がすることがあります。
雨が降って山に降り注いで、川となって流れて海にたどり着いて、海水が蒸発して、また雨になって降り注いで。。東京の水も、太古から連綿と続いている時間の中にあるのです。

その⑥ 工事現場

東京はいつでもそこらじゅうで工事中です。

アスファルトを剥がした下には当然のことながら土があります。

アスファルトの上に暮らしていても、その下には土があり、菌などの生き物がいて、水も流れています。

植物の根も伸びています。
アスファルトの下に意識を向ければ、いつでもそこと繋がることができます。

色々書きましたが、実際にやってみて「安心する」「落ち着く」「ほっとする」「笑っちゃう」などなど、一つでも当てはまれば、植物と繋がった証拠。

その感じをよく覚えておいて、時々思い出すだけで毎日が楽しくなります。

Kigiのワークショップ

カレンデュラバーム作り

無農薬 無化学肥料、自家栽培の カレンデュラの花びらの成分をマカダミアナッツオイルで抽出したオイルと、 国産のミツロウ等の良質な材料を使って 万能軟膏(バーム)を作る講座です。

日程 2018年1月11日(金)、1月12日(土)
時間 11:00~13:00
場所 あしぇっと(山梨県北杜市大泉町西井出7420)
料金 4500円(2個目から追加料金 1個2500円)

詳しくはこちら
https://kigi.amebaownd.com/posts/5403235?categoryIds=541588

モミの葉の一日

会場に生えているモミの恵みを頂く一日です。午前の部はモミの葉から、甘い香りでお部屋を浄化するルームスプレーを作ります。
午後はモミの葉からハーブボールを作り、心と体を緩めるセルフケアの時間です。
oven worksのほっこりランチもあります。

日程 2018年1月18日(金)、1月19日(土)
時間 11:00~12:30  モミの葉ルームスプレーづくり
12:30~13:30 ランチタイム
13:30~15:30 モミの葉ハーブボールづくりとセルフケア
場所 Yatsugatake Small House(長野県諏訪郡原村18820)
料金 モミの葉ルームスプレーづくり 2700円
モミの葉のハーブボールづくりとセルフケア 3500円
上記両講座 6000円
oven worksのランチ 1000円
※ランチは数量限定のため、上記両講座を受講される方を優先させていただきます。

詳しくはこちら
https://kigi.amebaownd.com/posts/5403468?categoryIds=541588

薬草講座(座学)オンラインクラス

Zoomを使ったオンラインクラスです。
身近な薬草の姿かたちに秘められた意味を知り、薬草を見分け、もっと近づくための全3回のオンライン講座です。
木曜・土曜10時からのクラスと、月曜18:00からのクラスがあります。パソコンかスマホがあればご自宅などのお好きな場所で受講していただけます。

日程 2018年2月2日(土)~4月13日(土)
所要時間 1時間30分~2時間(予定)
料金 13800円(全3回)

詳しくはこちら
https://kigi.amebaownd.com/posts/5465264?categoryIds=541588

薬草講座2019

足元に生えている、実は身近な薬草について感じ、学び、暮らしの中で活用し、心と体を整え、薬草と共に穏やかに暮らしていくための講座です。
季節ごとの薬草を、「座学」で学び、「フィールドワーク」で感じ、「実践」で暮らしの中で活用し、「セルフケア」で心と体を整える全7回のプログラム。
毎回料理家セトキョウコさんのランチボックスが付きます。

内容 ①座学(葉)、実践(ハコベの歯磨き粉づくり、春の薬草茶づくり)
②フィールドワーク、セルフケア(春の薬草ハーブボール)
③座学(花)、フィールドワーク
④ 実践(よもぎオイルづくり)、セルフケア(よもぎオイルでハンドマッサージ)
⑤座学(実、種)、フィールドワーク
⑥実践(よもぎバーム作り)、セルフケア(よもぎ温灸)
⑦お屠蘇づくり
日程 ①2019年4月25日(木)
②5月23日(木)
③7月18日(木)
④8月29日(木)
⑤10月31日(木)
⑥11月21日(木)
⑦12月19日(木)
※そのほかの曜日のクラスについては調整中
時間 11:00~16:00
場所 on the river(山梨県北杜市須玉町江草7848)
料金 セット受講料金(全7回) 61000円
※3月20日までにご入金の方は59500円
セット受講料金(全7回・半期払い) 前期 37500円/後期 25000円
単独受講料金 8500円~

詳しくはこちら
https://kigi.amebaownd.com/posts/5460351?categoryIds=541588

来春から

タネにこだわり固定種在来種の米・野菜・大豆・マコモなどを無農薬で微生物栽培している大和ファームと、身体が発している音(周波数)とココロの発している音(言葉)を整える施術(サイマティクスセラピー&心理技術)をしている、TEMPU
このお二人と、薬草のKigiとのコラボで、それぞれ異なったアプローチから心と体を整える、全く新しいタイプの体感型ワークショップを行います。回を追うごとに本来の自分と繋がり、内側から開かれていくような連続講座プログラムを現在準備中です。詳細は近日公開予定です。

薬草専門家 Kigi
波多野ゆふ
足元の薬草と共に在る暮らしを提案しています。

薬草は特別なものではなくいつでも私たちの足元にあり、古来の人々は感謝と共にその恩恵に預かってきました。

その人に必要な薬草はその人の足元に生えており、同じ時間と場所を共有している薬草を暮らしの中に取り入れることは、生きていくうえで大きな安心感につながると感じています。

薬用植物園勤務、ハーブ講師を経て、現在は薬草専門家Kigiとして、薬草講座や薬草観察会、足元の薬草を使ったコスメづくりや薬草を使ったお手当のワークショップを開催しています。

私たちと変わらない命を持った植物の生き方を、なるべく詳しくお伝えすることを心がけています。
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