八ヶ岳山麓に住む個性的な人々に魅了され、2014年より「ヤツガタケ案内人」として活動。
2015年、八ヶ岳の魅力的な人・モノを集めたカタログギフト「八ヶ岳のギフト」を制作。
八ヶ岳の魅力を発信する、という名目で、面白い人に会いに行くのが趣味。
こんにちは、ヤツガタケ案内人です。ご無沙汰してしまいました、シリーズ「ヤツガタケに生きる人」!第8弾は、2016年清里にオープンした“バリアフリーペンション”、「ペンションHimawari」の河野秀男さんを紹介します!
河野さんの前職は養護学校の教員。大学卒業後、東京で16年間、山梨県に移住してから2年間を障害のある生徒たちと過ごしてきました。養護学校教師からペンション経営を目指したきっかけを伺うと、障害者福祉の現場にいたからこその想いを語ってくれました。
「東京の養護学校で毎年スキー教室を企画していたんです。生徒さんにも親御さんにも大変好評だったのですが、今ほどバリアフリーも浸透していなくて、あちこち段差だらけで苦労しました。ホテルのスタッフや他のお客様から“目に見えないバリア”を感じることもありました。そういった状況の中で、障害を持つ方が引きこもりがちになっている、余暇を楽しめていないことを課題に思うようになったんです。その頃から、いつか障害にかかわらず余暇を楽しめる宿を作りたい、という漠然とした夢が生まれました。」
河野さんの夢は周りの人にも希望を与え、どんどん現実味を帯びていきます。「保護者の方も交えた席で、いつか宿をやりたいと話すと、とても喜ばれて。ああしたらいい、こうしたらいい、とみんなで話しながら、18年間かけて理想の宿のイメージが出来上がっていきました。最初は漠然としていましたが、次第に『いつやるの?』、『楽しみにしてるから頑張ってね。』と言われるようになったんです。」
関東からのアクセスも良く、個人的にドライブでよく遊びに来ていたという八ヶ岳エリアで宿を始めることに決め、2014年に移住。2年間の準備期間を経て、2016年7月に「ペンションHimawari」をオープンしました。
ペンションHimawariのコンセプトは「Meet, connect, start!」ハード面でのバリアはもちろん、心のバリアも取り払っていきたいと河野さんは言います。
「ここで出会って、ここで繋がった仲間と何か始めたい、何か始められる、と思えるようにしていきたい。障害があっても、乗馬やカヤック、登山にも挑戦できる。もちろん特別にアクティブになる必要はありません。ただハンモックに揺られながら、八ヶ岳の自然に出会うだけでもいい。ただ、障害があってもちょっと勇気を出して外に出ていくことで、社会のあり方も変わっていくと思うんです。」
富士見高原リゾートの“ユニバーサルフィールド”や北八ヶ岳ロープウェイ等、八ヶ岳エリアでもバリアフリーの取り組みが進んでいます。障害があってもなくても、誰もが安心してレジャーを楽しむことが当たり前になったら素敵だなあ。河野さん、ありがとうございました!
ペンションHimawari
住所:山梨県北杜市高根町清里3545-1597
TEL:090-9159-8501(河野秀男)
Facebook: https://www.facebook.com/himawari1155/?fref=ts