HOME CULTURE & LIFE PERSON 「ヤツガタケに生きる人」第五弾:東城高太郎

こんにちは、ヤツガタケ案内人です。

シリーズ「ヤツガタケに生きる人」、
第五弾は、茅野市で古民家を改修しながら
農的な暮らしを営んでいる東城高太郎さんのお話を伺いました。

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ヤツガタケに来た経緯

東城さんは茅野市の出身。高校卒業までを茅野市で過ごしました。
ご実家は兼業農家で、自分の家で食べるお米や野菜は
自分たちで作るのが当たり前という生活をしてきました。

「当たり前っていうのと同時に、かっこいいと感じていたと思います。
特に、自分の食べるものを自分で作る人が少ないと知ってからは、かっこいいだけじゃなくて、とても大切なことだという意識が強くなりました。」

小学生の頃から、大人になったら自分も”お百姓”をやる、と思っていたそうです。

「第五回 農業後継者特別対策事業農業体験作文コンクール 優秀賞」の賞状。 当時小学五年生。
「第五回 農業後継者特別対策事業農業体験作文コンクール 優秀賞」の賞状。
当時小学五年生。

高校卒業以降は、主に関東で生活されていましたが、3年前、お母様が亡くなったことがきっかけで、茅野市へのUターンを考え始めます。

「父親ひとりで、田畑を保つのはさすがに厳しいんじゃないか。
農地が農地として存続できるように、と思って、農業のことを調べ始めました。」

調べていくうちに、農地の存続、ということから
持続可能な社会、暮らしのあり方に思考が広がっていったという東城さん。

2015年3月、お連れ合いと共に茅野市にUターンし、ご実家で物置として使っていた古民家(築110年以上)で暮らし始めました。

今何をしているか

茅野市で自然農のお米と野菜作りをしています。
堆肥や鶏糞などの有機肥料も使わない、自然農法。乾燥は天日干し。
安心、安全で「気持ちいい」と感じる作物を育てています。

ご友人を中心にお米や野菜作りの体験ツアーも企画されています。

「できあがったものはもちろん大切。
だけどそれ以上に、お米作り・野菜作りのプロセスにお金や時間を使ってもらいたいし、興味関心を持ってほしいなと思うんです。」

ツアー参加者等、顔の見える方限定でお米の販売もされています。
玄米や七分搗きのお米が人気。
農薬を使わないからこそ、安心して食べることができます。

自然農で育てたお米。 右が白米、左が7分付き。
自然農で育てたお米。
右が白米、左が七分搗き。

都会での生活を離れ、暮らしのあり方を模索されている東城さん。

「自然に寄り添う暮らしがいいね、薪ストーブにしたから、電気や石油に頼り過ぎないようにしていこうね。・・・って言いながら、電気つけっぱなしでうたた寝しちゃって、妻によく怒られてるんです(笑)。」

堅く構えず、自分ができていないところも認めてしまう。
そんな東城さんだからこそ、都会に住むご友人も気軽にツアーに参加できるのでしょう。

リビングに設置した薪ストーブ。 土台となる石の部分はご自分で作ったそう。リビングに設置した薪ストーブ。
土台となる石の部分は東城さんご自身で作ったそう。

これから何がしたいか

今年始まったばかりの東城さんの取り組み。

今後の抱負を伺うと、
「もっと”基本”に関わる人が増えるといいなと思います。」
と話されました。

自分が食べるもののこと、自分が住んでいる地球のこと。
すべての人にとって生活の”基本”であるはずなのに、食や地球環境について、日頃から考えて関わっている人は少ないかもしれません。

あらゆることが分業化されてきた社会では、農作物の生産は農家の役割で、消費者が関わることはありません。

「単に結果(農作物)を買ってもらうのではなくて、いっしょに作るところから関わってほしいんです。」
と東城さん。

自分で食べる物を、自分で作る。
小さい頃に感じた、当たり前で、かっこよくて、大切な暮らしを広めています。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA自然に寄り添った暮らしを。

おすすめ文献

東城さんがヤツガタケで自然農を始める際に背中を押してくれたという文献をご紹介!

山本周五郎(1940年)『内蔵允留守』
ー (2005年)『山本周五郎中短篇秀作選集〈1〉待つ 』小学館 より

原田マハ(2012年)『いきるぼくら』徳間書店

鶴見済(2012年)『脱資本主義宣言―グローバル経済が蝕む暮らし』新潮社

内田樹(2014年)『呪いの時代』新潮社

五十嵐大介原作,森淳一監督(2014年)『little forest 夏/秋』
(2015年)『little forest 冬/春』
“基本”を考えたい方、今の暮らしのあり方に疑問を感じている方、
手にとってみてはいかがでしょうか?

ヤツガタケ案内人
及川 結
八ヶ岳のおもしろい人を紹介していきます!
1991年生まれ。大学卒業を機に東京渋谷から茅野市に移住。
八ヶ岳山麓に住む個性的な人々に魅了され、2014年より「ヤツガタケ案内人」として活動。
2015年、八ヶ岳の魅力的な人・モノを集めたカタログギフト「八ヶ岳のギフト」を制作。
八ヶ岳の魅力を発信する、という名目で、面白い人に会いに行くのが趣味。
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