はじめまして、セラピストの藤森朋子です。
これから毎月一回ずつ、季節に合わせた自然療法や身体のことをお話ししていきます。
八ヶ岳の春は、冬と行ったり来たりと小さな歩幅でやってきますね。
雪や霜の下では草花が顔を出し、桜の蕾は膨らみ、様々な動植物たちが動き始めます。私たちも同じ様に、氷点下の気温による身体の緊張から、少しずつ緩み骨盤から順に開いていくのです。
ですが、春に向かう寒暖差が激しいために、緊張と緩みを繰り返す間に身体がガチガチっと固くなると、花粉や黄砂などを運んでくる春の風に反応しやすい状態になります。新生活も始まり精神的にも緊張状態もあり、肩が上がって背中が張っているなら、それを緩ませる働きのくしゃみ鼻水かもしれません。
そんな時の対策として、身体にも心にも働きかけてくれるアロマテラピーやハーブウォーター(ハーブの蒸留水)の活用法、セルフケアをお伝えしていきます。
アロマテラピー
アロマテラピーという名前は広まりましたが、未だ趣味娯楽と思われていることが多いのが現実。自然療法のひとつとして、予防的にも健康管理にも使えることが広がればいいなと思っています。私自身アロマテラピーを始めてから、予防できてしまうので、市販薬の薬箱の薬は使う機会はなくなり、病院に行くことも少なくなりました。
アロマテラピーに使う精油(エッセンシャルオイル)は葉、枝、花、実から香りの成分を圧搾や水蒸気蒸留などの方法で採取したものです。
植物は、香りを放ち外敵から身を守ったり、虫を寄せて受粉し、実や種子を実らせ子孫繁栄をしたり、植物自身のいのちを守るために大切な役割を担っています。香りの成分を分析すると多岐にわたる薬理効果や効能がみられ身体と心、本能に働きかけるので現代では代替療法という形で医療業界も注目をしています。
春のお悩み
春のお悩みで多い、頭がすっきりしない等の体調不良、花粉症のくしゃみ、鼻水、鼻づまり…。その対策に一番のお勧めは「吸入」です。
バスタオルと熱湯を入れた洗面器を用意してください。
そこにユーカリラディアタまたはラヴェンツァラを1、2滴たらします。バスタオルをかぶって目を瞑り、洗面器から立ち上る湯気を鼻から口から吸い込みます。天然成分のネブライザーです。
ユーカリの粘液を軟らかくして排出させる成分や炎症を鎮める成分が活躍してくれて、鼻が垂れてきて出しやすくなったり、鼻のどのかゆみが引いたりします。アレルギーでの顔の肌のかゆみや乾燥や鼻の下のカサカサも蒸気で保湿されたら一石二鳥。
湯気がおさまってきたら、フェイスタオルをねじり、お湯につけてそのまま絞ります。
熱いのでちょっと広げて冷ましてから、首筋、耳、目を覆い、くしゃみで疲れた首を緩め、鼻と繋がっている耳をあたため、疲れた目の周りの血行をよくします。この時、首の髪の生え際、目の内側の際、鼻のふくらみの際を押すといいです。
冷めて42℃くらいになったら、指先から手首まで入れて手浴。しっかりあたためるだけで肩周りが軽くなります。手にも反射区やつぼがたくさんあるので、お湯の中で自分の手を優しく揉みほぐしてみてもいいですね。
その後にユーカリ、ラベンダー、ティトリー、オレンジスイートをブレンドしたホホバオイルをロールオンで塗り、頬骨、耳全体、耳の下、首筋、おでこをくるくるとマッサージ。不調の時は固くなり、痛みがるかもしれませんが徐々にふわふわスッキリとしますよ。
最後に肌の炎症を鎮めるエキナセアウォーター、ラベンダーウォタ―をシュッと肌になじませましょう。目の周りが痒い方は、コットンにウォタ―を浸して目を覆って保湿します。ウォタ―で喉に向かって口の中にシュッシュとしてみてください。
植物と自分の手の力で快適に春のスタートが切れますように。