HOME CULTURE & LIFE COLUMN Vol:3 6月24日「聖ヨハネの日」と心のハーブ

こんにちは。八ヶ岳のメディカルハーブ「一心一草」の店主、杉野志歩です。みなさまいかがお過ごしでしょうか?

6月の八ヶ岳は、雨の日もありましたが、晴れた日のお昼はまるで夏のような暑さでしたね。一心一草は、「ワンダフルベジタブル」や、「ナチュラルガーデンフェア」に出店させていただきましたよ。お会いできた皆様ありがとうございました。

今月の「一心一草」ハーブ畑

一心一草のハーブ畑では、ハーブたちがすくすくと育っていますので、その様子をご紹介しますね。

ワイルドストロベリー

実が赤くなるのを心待ちにしていた「ワイルドストロベリー」。葉はハーブティーにして消化器系の不調に、実はそのまま食べたり、ジャムにしたり。

レディスベットストロー

白い小さな花が可憐な「レディスベッドストロー」はドライにすると香りが良いため、貴婦人のベットに敷き詰めたと言われているロマンチックなハーブ。

フィーバーフュー

こちらは、カモミールに似ていますが「フィーバーフュー」という別のハーブで、「奇跡のアスピリン」とも呼ばれ偏頭痛を抑える効果あります。

ルー

左下の黄色い小さな花は、魔除けのハーブとされていた「ルー」、防虫効果があるので食品棚に吊るすとハエ避けになったり、本に挟むと良いと言われているんですよ。

まだまだ紹介したいハーブが沢山ありますが、また次の機会に。

6月24日「聖ヨハネの日」にちなんだハーブ

今回は、6月24日に迎える「St.John’s Day(聖ヨハネの日)」に関連するハーブ「St.John’s Wort(セント・ジョーンズ・ワート)」についてお話をしてみたいと思います。

セントジョンズワート(昨年の様子)

「St.John’s Wort」という植物が、なぜ「St.John’s (聖ヨハネ)」にちなんだ名前になっているかというと?

“聖ヨハネの日である6月24日に収穫すると最も薬効が高いから”、”花びらにある赤い点が聖ヨハネが斬首されたときの血のようだから”、”聖ヨハネがイナゴと一緒に「St.John’s Wort」を食べたから”、など諸説あり、今となってはどれが本当なのかは分かりませんが、確かにヨハネの日の付近(6月の下旬~7月初旬)に可愛らしい黄色い花を咲かせてくれます。

セントジョンズワート(昨年の様子)

注目されているのはその効能で「抗うつ」の効果があると言われています。「うつ」というと特別な病気といったイメージあるかもしれませんが、「心の風邪」とも言われるように誰しもかかる可能性のあるもので、軽度のうつ症状の一つである、気分の落ち込み程度なら、誰しも1度や2度は経験したことがあるのではないでしょうか。

精神科や心療内科に行くとなると敷居も高く感じてしまいますが、天然のハーブならば、「ちょっと気分が落ち込んでいる」「天気の悪い日が続いて心が塞いでしまった」というような状態でも、気軽に試してみることができるかもしれませんね。

含有成分は、ジアンスロン類(ピペリシン、ソイドピペリシンなど)、フラボノイド配糖体、ハイパーフォリン、タンニン、精油など。iherbAmazonなどでも多くのサプリメントが販売されているのです。

私がハーブティーにして「セントジョンズワート」を飲んでみたときの感想としては、心の重みがふっと軽くなるような、余計な体の力が抜ける感覚を得ます。

ハーブブレンド Forgiveness

この「セントジョンズワート」が飲みやすくなるような、ハーブティーをブレンドしました。

何をブレンドしようかと畑を見回した時に、『私の出番です』とアプローチしてくれたのが、こちらの「レモンバーム」。

レモンバーム

確かに「レモンバーム」には、心身の緊張や、不安、不眠などに効果があり、さわかやなレモンの香りで、相性がぴったり。含有成分は精油(シトロネラール、シトラール)、シソ科タンニン、フェノール酸(カフェ酸、クロロゲン酸、ロスマリン酸)などです。

Harb Tea Forgiveness

今回のブレンドは「セントジョンズワート」の効能を感じていただきたいので、あえてシンプルに、セントジョンズワートと、レモンバームのみ。ブレンドの名前は、「Forgiveness」と名付けました。

Harb Tea Forgiveness

こちらも原村の八ヶ岳自然文化園のデリ&カフェ「K」に置かせていただきますので、よろしければ手にとってみてくださいね。

※セントジョンズワートは、インジナビル(抗HIV薬)、ジゴキシン(強心薬)、シクロスポリン(免疫抑制薬)、テオフィリン(気管拡張薬)、ワルファリン(血液凝固防止剤)、傾向避妊薬の薬とは相互作用が起こる可能性があるため、また光感作薬は光感作作用があるため左記の薬を飲んでいる方は必ずお医者様にご相談されてください。光線療法中の方もご利用をお控えください。また、光感作作用が起こる場合があるため、色白の方は使用中の日光への過度の暴露は避けてください。

ブライダルプレゼントとお花のクッキー

先日、8mot編集長のみっちゃんから、お友達の結婚祝いにハーブセットが欲しいと連絡をもらい、ハーブのセットを作らせてもらいました。定番ハーブ4種類と、エディブルフラワー、そして、バスハーブのセットです。カゴに入れたり、ラッピングをしたり、お祝いのプレゼントを作ることはとても嬉しい気持ちになりますね。

8mot編集長みっちゃんから依頼の「ハーブのプレゼントセット」

そして、原村の「はらぺこキッチンさん」が、エディブルフラワーを使って、クッキーを焼いてくださいました。とってもかわい。こんな素敵な姿にしていただいて、とても嬉しいです!素敵な方のところにお嫁に行けて、幸せなお花たちです。

一心一草のエディブルフラワーを使ってくださった「はらぺこキッチンさん」のクッキー

今月も最後まで読んでくださってありがとうございました。いかがでしたでしょうか?少しでも皆様の生活に役立つことができれば嬉しく思います。また来月お会いすることを楽しみにしています。

「一心一草」のハーブの買えるお店・イベント

●八ヶ岳自然文化園のデリ&カフェ「K」
コラム内でご紹介した、ハーブティーを原村のデリ&カフェ「K」」に置かせていただきました。
https://k-haramura.com/
391-0115 長野県諏訪郡原村17217-1613

●八ヶ岳ヴィレッジマーケット(八ヶ岳クラフト市同時開催)
2019年7月5日(金)6日(土)7日(日)
https://yvm.jp/
391-0115 長野県諏訪郡原村17217-1613

●一心一草ホームページ
https://issin-issou.com/

八ヶ岳のメディカルハーブ「一心一草」 店主
Shiho Sugino
八ヶ岳の麓で農薬や化学肥料を使わずにメディカルハーブを育て、手作りのハーブティーをつくっています
カメラマンとして働く中で、自然と自然と共に生きる人々の美しさに目を奪われ、有機農家と生活者をつなぐセレクトショップ「やさい暮らし」を立ち上げる。「やさい暮らし」を運営しながら、有機農家の生き方の紹介を通し、自然とともにある生き方や暮らし方を、紹介する講義、講演、イベント、文筆活動を行う。その後、自分自身も農的な暮らしやパーマカルチャー実践するために仕事を手放し、米と年間80種類以上の野菜を作る自給自足的な生活を始める。

ご縁があって、八ヶ岳に移住し、現在は約2反の畑で農薬や化学肥料を一切使わずに、メディカルハーブを育て、手作りのハーブティーや雑貨を作っている。

【著書】
畑のある生活 朝日出版社 1,200円
やさい暮らしを始めませんか。 ポプラ社 1,680円
Facebook