HOME ACTIVE COLUMN その14 諏訪の鎌倉道を行く

今月もイヤァオ!の時間がやってまいりました。

サッカーの久保選手のレアル行きが決まり、若い世代にはワクワクが止まりませんね。

今回はソトアソブメンバーで行った諏訪大社前宮から本宮に続く鎌倉道を歩いてきました。鎌倉道とは、中世のころ鎌倉へ続く史上初めての要路として使われていた道です。

今回の参加者はソトアソブメンバーのまりこさんと前回に引き続きゆみこさんです。二人ともアウトドア初心者です。

それでは早速諏訪大社前宮からスタートです。

まずは清めてから歩き始めます。

この地図でいうと右上の鎌倉道を歩いていくルートです。
さあ、何がソトアソブメンバーを待っているのでしょうか?

まずはぺんぺん草を発見!ナズナのことです。七草粥にも使いますがここでは武井さんが子供の頃遊んだ技を披露します。全ての種が付いている所をちょっとだけ下に引っ張って指先でクルクルと回すとペチペチと音が出ます!!ぺんぺん草の名だたる所以ですね。

ぺんぺん草が本当にぺんぺん音がするんだよーと力説するも、まりこさんの反応はいまいち!!

ちゃんと鎌倉道はこんな看板が出ています。

そして歩いていくと前宮を珍しい角度から見ることもできます。晴れてれば八ヶ岳と一緒に見れるんですよ!

進んでいくと巨木と祠を発見!!そして小さな御柱も。

とても良い雰囲気で「イヌザクラ」という木だそうです。

歩いていると見えづらいものもありますが、解説の看板が出ているのは有難いですね。

ここで、「あーっ!!」と武井さん声を出しました。
とんでもないことに気がつきました。

今日は諏訪と諏訪湖が一望できる展望台でホットサンドを作る予定で二人に伝えてあったのですが、なんとパンを買い忘れてしまいました

パンがなければ一体何で具をサンドすれば良いのか、気合いか愛か。ホットサンドを食べるどころか、このことを話したらジークンドーの使い手である二人(うそ)にワンインチパンチを武井さんが食らわせられてしまうかもしれません。怒りの鉄拳ですね。名作。

ここからは武井さんは言いだせなくてそわそわしてきます。そしてカメラのピントも二人に合わせられなくなっていきます。

さて、ここで気分を変えてくれる変な建築物を発見!!その後ホットサンドの件は白状して無事に許してもらいました。

なんだこれは!?近づいてみましょう。

これは米誌Time誌が「世界でもっとも危険な建物トップ10」にピサの斜塔と共に名を連ねた「高過庵」という茶室です。

まるでジブリの世界のよう。
一方左下にあるのは低過庵。

これは地元の藤森照信さんの建築作品です。
この近くにある神長官守矢史料館は藤森さんの初めての建築作品です。

「神長官」とは諏訪大社の上社の神に仕える職の長のことです。この神長官を中世から明治時代まで代々勤めてきた家柄が”守矢家”です。神事などにまつわる史料や鎌倉時代から伝えられる1600点以上の守矢文書などを保存・展示しています。諏訪大社の御神体といわれている守屋山の守屋とは直接の関係はありません。でも間接的な繋がりはあるとか。
市の職員の方がとても熱心に説明してくれて訪れたい場所です。

最後にこちらも見逃せない空飛ぶ泥舟!一体どうやって入るのだろうか?
内部は公開日が決まっているそうです。

それではまた鎌倉道を進んで行きましょう。
少し上り坂を進むと絵の看板が出てきました。

横には可憐なニリンソウの花が。ニリンソウは食べれるのですが葉っぱが猛毒のトリカブトとそっくりなので手を出さないほうが身のためです。ただ、アイヌの人たちは乾燥させて獣の肉と一緒に食べるとかなりヒンナらしい。

そして今回のクライマックス、展望台に着きました。

ここで手作りのかぼちゃのポタージュを出します。ホットサンドはないけどこれで許してください。

そして、ジャンプ!!

ソフトクリームのようなヤマブキの蕾を見て、またここで武井さんが子供の頃した遊びを披露。

ヤマブキの若い部分は糸を引くので少しちぎっても繋がっているのです。浮いているように見える簡単なマジック!!
しかし二人の反応の薄いことこのうえなし。

最後に向けてラストスパートです。途中に花が散ってこんなところも。

本宮の手前の法華寺に到着。

本宮のすぐ横にあるのですが、織田信長の息子、信忠が来た時に敵対している、武田信玄の守護神である建御名方を祀っている本宮を燃やしてしまいます。そしてその後信長が到着し、ここ法華寺を本営とします。そこで行われたのが武田討伐による論功行賞。そこで明智光秀が信長の逆鱗に触れ、ここ法華寺の欄干に打ち付けられた時の恨みが本能寺の変に繋がっている原因の一つと言われているところです。

まさかの日本の歴史の重要なターニングポイントのきっかけが諏訪にあるなんてびっくりですね。そして、本宮が信長の息子に焼き討ちにあっていたなんて。

やっとこさ本宮に到着しました。

東参道から入ると正面にあるのがこの入口御門、国の重要文化財になります。実は本宮の正式な参道はこちらの東参道になるんですよ。

家紋が見えますが、この諏訪大社上社は根が4本の「諏訪梶の葉」で、下社は5本の「明神梶の葉」と分かれています。足の数を見るだけで上社か下社かわかるんですね。

布橋の上にも家紋が

拝殿に参拝をして今回の諏訪大社鎌倉道の散策が終わりになります。

さあ、今回のイヤァオ!はいかがでしたでしょうか?
諏訪大社と中世鎌倉、そして藤森さんの建築と見所沢山の散策でした。
まだまだ面白い諏訪の自然と歴史。
次回はソトアソブで何をするのかお楽しみに!!

武井さんは、ハチモットで掲載のツアーや山登りのガイドや岡谷で整体と原村のデリ&カフェ「K」と下諏訪のマスヤゲストハウスでも整体出張をしています。初心者向けの写真教室もやっております。お問い合わせはお気軽に!!

詳しくはこちらのFacebookページから
https://www.facebook.com/smilefield.shigeyuki/

それではまた来月お会いしましょう!イヤァオ!!

岡谷在住。自然ガイド、整体師、星空の映画祭実行委員
武井滋幸(たけいしげゆき)
八ヶ岳から里山や霧ヶ峰高原など自然の楽しみ方を感じられるガイドを心がけています。大学では生物を専攻し、卒業後は環境教育、インタープリター学んだ経験を活かし、いろんな視点から自然を体感できるプログラムを案内しています。
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