HOME CULTURE & LIFE COLUMN 第10回 最初の一歩のために、補助金を活用しよう!後編

こんにちは。林美代子です。2020年になりましたね。今年も素晴らしい一年となりますように・・・☆ 八ヶ岳・西麓の長野県原村は、毎日マイナスの気温ではありますが、例年よりも暖かめで雪もあまり残っていません。過ごしやすいのはありがたいですが、原村は雪景色も美しいので雪がちょっと恋しかったりします。

昨年末は、田んぼを一緒にやっているメンバーともち米を蒸すところから始めてお餅つきをする機会をいただきました。きな粉も自然栽培の大豆を石うすでひいて、ひきたてをいただきました。

さて、今回は前回に続いて、「補助金」の活用についてお伝えしていきますが、具体的に現在募集中の長野県元気づくり支援金を例に挙げながら申請のポイントをお伝えしていきますね。(長野県元気づくり支援金の募集ページはこちらです→https://www.pref.nagano.lg.jp/shinko/happyou/20191217.html

<CASE:平日のペンションを利用した女性活躍応援ワークショップ>

2016年に幼稚園のママ友たちでスタートした平日のペンションを利用した女性活躍応援ワークショップ活動・Yazipen de Workshop。2018年、2019年と長野県の元気づくり支援金に申請して、いくつもの挑戦をしています。

今回は、2018年、2019年と申請して活用させてもらっているYazipen de Workshopの事業を例にお伝えします。

■背景
2016年から、幼稚園でご一緒していたママさんたちと一緒にやり始めたワークショップ。原村の矢島ペンションのオーナーの娘さんである小池美紀さんもママ友だちで、彼女の提案で、平日の矢島ペンションさんを使ってそれぞれのママが得意分野のワークショップをやろうか!と始まりました。

最初に:まずは、条件に「はまるか」を見極めましょう

どのような状況でも、言葉の奥まで読んで相手が何を望んでいるのか、じっくり見極めていきましょう。

元気づくり支援金などの補助金に限らず、どのような状況でもそうなのですが、まずは相手側の求めていることと、自分がやりたいことがマッチしていなければお話にならないですよね。最初にエネルギーをかける前に、まずは自分がやろうとしていることが相手の条件に「はまるか」を見極めましょう。

まず、最初に念頭においておかなければならないのは、そのお金の出所がどこであり、どのような意図を持ったお金なのかをしっかり理解しておくことです。

補助金などいわゆる税金を利用するものは、公共性が求められます。いかに地域のためになるか、いかに多くの人を巻き込めるか、いわば「ここに税金を使いました」と話しても文句を言われないことが大切(笑)なのです。

そこを充分に理解したうえで、今は個人的な活動であっても、将来「多くの人のためになる」可能性があるものであれば、申請してみることをお勧めいたします。次に「どういう活動が対象となっているか」をみていきます。たとえば、元気づくり支援金ではこのように記載があります。対象となる事業=求めている取り組みは以下のようなものということです。

【対象となる事業】
(1) 自らの知恵と工夫により自主的、主体的に取り組む地域の元気を生み出すモデル的で発展性のある事業のうち、次に掲げる事業を対象とします。

  1. 地域協働の推進に関する事業
  2. 保健、医療、福祉の充実に関する事業
  3. 教育、文化の振興に関する事業
  4. 安全・安心な地域づくりに関する事業
  5. 環境保全、景観形成に関する事業
  6. 産業振興、雇用拡大に関する事業
    ア 特色ある観光地づくり    イ 農業の振興と農山村づくり
    ウ 森林づくりと林業の振興   エ 商業の振興
    オ その他地域の特色、個性を活かした産業振興、雇用拡大に資する事業
  7. 市町村合併に伴う地域の連携の推進に関する事業
  8. その他地域の元気を生み出す地域づくりに資する事業

ここで、気をつけたいポイントは表向きの字面だけであきらめずに、ひっかかる場所を見つけていくことです。

今回のワークショップの例でいうと、始めたばかりの時の内容だけでは、「友だちとその友だちくらいの範囲で集まって好きなことをやっている内輪の集まり」になってしまいとても事業ではないや・・・となってしまいますね。

しかし、このワークショップの内容の中からは、以下のようなキーワードをピックアップすることができます。

  • ママの得意分野を活かす
  • 空いているペンションの有効利用
  • 女性の起業の可能性を支援する
  • 地域の人々の世代を超えた交流

そういう視点から考えると、上記の事業条件の中では

③ 教育、文化の振興に関する事業
⑥ 産業振興、雇用拡大に関する事業
オ その他地域の特色、個性を活かした産業振興、雇用拡大に資する事業

があてはまりそうですね。

ストーリーを描きながら、展開を考える

最初は友だち同士の特技披露だった活動が、補助金申請をきっかけに、より大きくご縁をつなぐ場として発展していきました。

前編でお伝えしましたが、ストーリーをつくることが大切です。ストーリーを描きながら、どの事業が一番「はまるか」を考えていきます。今はそこまでの思いも意志も持って活動していないけれど「将来こうなったらみんなのためになるかも」という方向性を見つけて、もしそこまで自分がやってみたいと思えたら、ストーリーを組み立ててみてください。(ストーリーの組み立て方は前編を参考にしてくださいね。)

今回のケースでは、以下のような視点で展開していきました。

身近な人(ママたち)が活躍する場をつくる ←現状

「八ヶ岳の人たちのご縁を結ぶ」という個性を活かした内容である ←加えていく個性

将来個人で起業する可能性も支援できる ←将来の展望

このストーリー展開から、対象事業としては
⑥ 産業振興、雇用拡大に関する事業
オ その他地域の特色、個性を活かした産業振興、雇用拡大に資する事業

を選びました。

実際に、書類を書いていきましょう

書類を書くのはちょっとハードル高いと思いがちですが、ストーリーがあれば大丈夫。ひとつずつ埋めていきましょう。

さて、ストーリーができたら、実際に書類を作っていきましょう。元気づくり支援金の書類で一番ボリュームがあるのは、「事業計画書 別紙」です。
その中でも、大きく2つのパートがあります
①事業概要
②お金のこと(計画の内訳と、補助金がどれくらいになるか)

①の事業概要の中はさらに
・事業目的
・事業内容
・事業効果
・特記事項
にわかれています。

全体を通して

何のために、誰のためにこの事業をやりたくて
具体的に何をして
うまくいけば何がおこるのか

を伝えることを意識して書いていきましょう。

<事業目的>
ここでは、文字通り目的を書いていくのですがポイントとしては

  • どういう意図をもって活動をしてきたか(今の活動の現状)
  • 今、どういう課題があるのか(なぜ補助金が必要なのか。課題がなければ補助金必要なし)
  • それをどうやって解決しようとしているのか

の視点で書いていくと相手にも伝わりやすくなりますので、意識して書いてみてくださいね。

<事業内容>
具体的に何をやるのかを書いていきます。今までの内容プラスアルファの挑戦部分が必要です。そして、この内容は費用や売上のお金の部分とリンクしていきますので、できる限り細かく設定していきましょう。予定があれば日程も具体的に記載できるとよいでしょう。

<事業効果>
もしうまくいけば、(広告などの効果が十分に発揮されれば)これくらいの人に影響を与えられるなどを、できる限り数字を使って記載していきましょう。背伸びする必要はありませんが、かけた費用に対してどれくらいの効果を期待するかという「費用対効果」の視点を忘れずに記載していきましょう。

元気づくり支援金は記載例も詳しく説明がありますので、読み込んでみると意外と簡単にできますよ。

お気づきかもしれませんが、上記内容は全く特別なことではありません。事業にお金を出してください、貸してください、というときに必ず聞かれることであり、ほかの補助金の申請も形式は違えど必ず同じような内容が必要となってきます。

そして、このような申請作業によって得られるものは実はとても大きいのです。
それは、普段活動中にはなかなか考えられない「将来の展開」や「収益性」などについて整理する良い機会となるのです。人に説明する機会を得ることで、自分の活動を振り返り、まとめていくことができますね。

ぜひ、申請作業も「面倒なこと」ではなく、次のステージに進むための良ききっかけとして利用してみてください。

いかがでしたでしょうか。
次回は、実際に八ヶ岳で「好きを仕事に」して活躍している方を事例として紹介したいと思います。お楽しみに!

☆お知らせ☆

本文中で紹介した女性の活躍を応援する取り組み「Yazipen de Workshop」は、これから特技をビジネスとして展開しようとしている方、新しい企画を試してみたい方を応援しています。アットホームだけど内輪で終わらず、適度な緊張感の中で挑戦していただける場づくりを目指しています。1月から3月も盛りだくさんの内容をご用意しています。ぜひお越しくださいね。活躍してみたい講師の方も随時募集しています。この機会にぜひ!

林美代子(はやし・みよこ)
太陽は博愛の水瓶、月は職人の蠍で宿曜占星術は猪突猛進の箕宿。ヒューマンデザインはとことん受け身で吉、のプロジェクター。
キーワードは、「元猛烈社員」「元スピリチュアル・ジプシー」「ヴィーガン」「丁寧な子育て、暮らし」。

5年で30人から1000人規模へ成長を遂げたベンチャー企業にてシステム担当から広報、IR、経営企画、上場準備と幅広い分野をがっつり経験した事務系ジェネラリスト。出産を機に独立。2014年に八ヶ岳の西麓・原村に移住し、自然の中で丁寧な子育てを実践中。
一方で猛烈社員時代に迷走した経験から、「自分を深く知る」ことで軽やかに生きるためのサポートを様々な分野で行っている。
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